back                 平野政吉美術館           2008.9.13更新

「美術館教室 壁画<秋田の行事をめぐる>」 教室の様子2008
                  

 財団法人平野政吉美術館は平成20年7月29日、秋田県教育委員会と共催で、小・中学生対象の美術館教室「壁画《秋田の行事》をめぐる」を開催しました。

 1937年(昭和12)に藤田嗣治によって描かれた《秋田の行事》は、平野政吉が建設構想を打ち出した美術館の壁を飾るために描かれた絵画です。藤田嗣治は秋田をテーマにした壁画の制作にあたり、そのモティーフを時間をかけて取捨選択しました。そうして選んだモティーフによって、秋田という場所を表現したのです。
 画面には、まつりと年中行事そして冬の日常風景が描かれています。描かれた民俗や歴史は重なり、時空は交差し、藤田嗣治のまなざしに捉えられた「秋田」が立ち現れてきます。
 このたびの美術館教室は、壁画に描かれたところを訪ね、当時の民具にふれ、藤田嗣治を惹きつけた秋田の魅力について考えてみようというものでした。描かれたまつりにはどんな祈りや願いが込められ、どのように続いてきたのでしょう。当時の暮らしはどのようなものだったのでしょう。子どもたちは土地の気配や家屋の記憶にも囲まれて、民俗を描くことの意味について、微かであっても確かに感じることができた1日でした。


平野政吉美術館

壁画《秋田の行事》を鑑賞。
画面右はまつりと年中行事が展開し、日吉八幡神社の山王祭、太平山三吉神社の梵天奉納、竿燈が描かれています。画面左には冬の町を行き交う人々、橇、商家の天水甕、雪室などのふだんの暮らし、そして秋田の産業も描き込まれています。香爐木橋が、躍動する祝祭空間と日常風景の境界となっています。

  

ねぶり流し館

竿燈はもともと眠気や災厄を川に流す年中行事。江戸後期には現在に近い行事の形が整いました。竿をあげ、太鼓をたたいて竿燈を体験。
     

梵天は神の依り代。太平山三吉神社では競いながら奉納されます。華やかな布で飾られた梵天を見学。
  

旧金子家住宅

久保田城下外町の金子家は、江戸後期に開業した商家。呉服や綿・麻の織物を商っていました。明治時代に建てられた店の屋根の上には天水甕が置かれています。蔵や通り土間など商家の造りを見学。
   

日吉八幡神社

羽州街道沿いにある日吉八幡神社は、外町の総鎮守社。外町に住む商人の信仰を集めてきました。拝殿で、山王祭の様子を描いた文化4年奉納の絵馬を確認。浮橋、三重塔、随神門なども見学しました。
  

   

香爐木橋(こうろぎばし)

高清水丘陵の一画、羽州街道上、かつて香木でできていたという伝説のある香爐木橋。菅江真澄も随筆に記しています。「沈香」の香りで香木というものを実感。
  

秋田県立博物館

日吉八幡神社の山王祭絵馬について、赤外線カメラ調査をビデオ視聴し、復元したレプリカも見学。「秋田街道絵巻」の映像展示や、旧金子家住宅をモデルに復元した商家も見学しました。.
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旧奈良家住宅

江戸時代から昭和にかけ、県内有数の豪農だった奈良家。明治時代に建てられた座敷蔵を見学しました。長手ぬぐい、秋田ベラボー凧などについて説明を聞き、民具に触れて秋田の昔の暮らしを体験。
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